2023年12月6日   【NHK内部資料入手】稲葉会長が声を荒らげた“極秘役員会”の議事録を公開「刺されます」「よくよく考えて!」:CD再生もリッピングももっと高音質に。パイオニア新BDドライブ「BDR-X13J-X」レビュー

 【NHK内部資料入手】稲葉会長が声を荒らげた“極秘役員会”の議事録を公開「刺されます」「よくよく考えて!」

「文藝春秋」編集部 によるストーリー  •

2023年12月7日



文書から伝わってくる、NHK理事たちの感情の揺れ動き

 冒頭、新任の井上樹彦副会長が〈本議案をそのまま放置すれば、違法性の疑いはまぬがれない〉と発言し、他の理事たちの間に動揺が走る場面から会議は始まる。

 井上氏による追及、稟議を承認した理事たちの狼狽、そして責任の擦り付け合いなど、文書からは生々しい感情の揺れ動きも伝わってくる。ハイライトの一つは、井上氏と前体制の中枢を担い経営企画担当の理事を務めた伊藤浩氏との間で繰り広げられた議論だろう。


(井上)よくわからないのだが、経営企画局は当然実施基準をこれから変えるにしても変えるお願いをするにしても状況は把握しているわけですよね。NHKの中で一番。 


(伊藤)はい


この12月からNHKでは衛星放送(BS番組)が再編され、リニューアルを謳っている。だが、一方でこの半年間、「BS番組のインターネット配信問題」が騒ぎになり、世間でも話題になった。BS番組のネット配信は、総務省が所管する「放送法」や「実施基準」に適合しない違法性のある事業にもかかわらず、NHKでは、理事たちの稟議だけで9億円もの予算支出を決定し、国会でも承認されていたからだ。受信料が元手であるため、世間からは批判の嵐が吹き荒れた。この事業を推進した前会長の前田晃伸氏には退職金10%カットという異例の処分が下り、理事たちも報酬を一部返納する罰則を受けた。


 本誌取材班はこの問題をめぐって今年4月19日に秘密裏に開かれた「臨時役員会」の議事録を入手。全9ページの文書には紛糾する議論の模様が生々しく記録されていた。


(井上)それが起案者になって、まだその実施基準がクリアされていないのにフルスペックまで設備を整備するということを発議して、稟議して承認してもらったと。ここのつながりというか経緯がわからない。


(伊藤)ですから、さきほどもお話させていただきましたが、今日の皆さんからのご指摘はごもっともかと思います。で、当時の会長の指示として今後の変化に耐えられる準備を行うべしということでございましたので、こういう形でさせていただいたと。


「心の準備はやっていいんだけども費用がかかる話だから」

 さらに井上氏が詰め寄る。

(井上)会長に担当理事がそれを言わないといけないですよ。これはできないと


(伊藤)現状の実施基準ではできないと


(井上)言っても(前田が)止まらなかったということ?


(伊藤)2024年度以降のところで、実行できる環境が整ったところでサービスを実行していくということのための準備作業を整えていくと


(井上)心の準備はやっていいんだけども費用がかかる話だから。これはこのあと会計検査とかで見れば矛盾するわけですよ。だって決まっていないことを了として予算ついているってことですから。10億近くね。


「よくよく考えて! ご自身のためによくよく考えて!」

 会議の中盤になると、今年1月に新しくNHK会長に就任した稲葉延雄氏が声を荒げる場面も出てくる。外部からの登用で、日本銀行の理事を歴任したことも就任当時、話題になった人物だ。


(会長)困ったときに稟議だけ上げちゃえという発想はもうやめたほうがいい。困ったときほどそういう議論をちゃんとやることが大切。それから役員の方々に対してですが、メクラバンはやめてほしいと、本当に。民間企業であれば、うっかりするとすぐ背任で刺されますんで、割とみんな真剣なんですよ。利益第一主義だとかいわれますが、ちょっと、、、(ママ)皆さんそのハンコを押すのは安易に流れていると、いう感じがしますね。よくよく考えて! ご自身のためによくよく考えて!

この臨時役員会についてNHK広報局に問うと、「役員による情報共有や意見交換などは必要に応じて、随時、行っています」と開催を認めた。また、一連の不祥事については「受信料で事業運営を行うNHKの業務執行やガバナンスに対する視聴者・国民の皆さまの信頼を損なう事態となり、改めてお詫び申し上げます」との見解を示した。


 今回、本誌取材班が入手した議事録には〈損害賠償請求の対象になる〉〈イリーガルな対応は絶対やってはならない〉などと事案の処理をめぐって頭を悩ます理事たちの模様も記録されている。「 文藝春秋 電子版 」では、 前篇 と 後篇 に分け、約1万3千文字にわたり大荒れの臨時役員会の全貌を公開している。


(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2023年12月号)






CD再生もリッピングももっと高音質に。パイオニア新BDドライブ「BDR-X13J-X」レビュー

2023年12月6日



CD再生もリッピングももっと高音質に。パイオニア新BDドライブ「BDR-X13J-X」レビュー


BDR-X13J-X

 パイオニアの外付け型Blu-rayドライブの最新モデル「BDR-X13J-X」が登場した。マットなラバー塗装やアルミ削り出しインシュレーターなど、外観の質感が一気にグレードアップしているので違いは一目瞭然。正面パネル下部とインシュレーターには銅メッキ風のメタリックなラインが入っていて、オーディオコンポーネントと並べても違和感なく共存できるほど高級感のある外装だ。


 グレードアップしたのは外観だけではなく、振動対策やノイズ低減策など、読み取り性能に直結する技術やノウハウが新たに導入されている。それらの対策によって、CDをリッピングするときだけでなく、リアルタイムでディスクを再生するときの音質まで改善できるという。性能アップをどこまで確認できるのか、検証してみることにしよう。


 外付けの据え置き型だから当然なのだが、以前試したポータブル型ドライブに比べると大柄な筐体で存在感がある。そして、底面と正面を除く4面に施したラバー塗装の感触が上質で、それだけでかなり印象が変わるのだが、この塗装をトレイ面にも施しているのは予想外だった。「静音トレー」と名付けていることからも想像できる通り、トレイの振動対策としての効果も期待できる。

振動対策として目に見える効果を発揮するのがインシュレーターである。樹脂製ではなくアルミ削り出し材にダブルアルマイト処理を施した本格的な作りで、外観上の大きな特徴にもなっている。このインシュレーターによる垂直方向の振動低減効果は30%に及ぶというから、無視できない低減だ。


ダブルアルマイト処理を施したアルミ削り出しインシュレーターを装備

© PHILE WEB


高速でのCDリッピング中に実際に本体に触れてみると、同じサイズでゴム製インシュレーターである従来機(BDR-X13J-S)に比べて低い周波数での振動が体感的には半分ぐらいに減っている印象を受けた。


設置面には滑り止めのクッション材を介して接触する構造なので、ディスクの出し入れで本体が滑ってしまうことがないし、本体の高さを確保することでイジェクトボタンを押しやすくなるメリットもある。


インシュレーターの滑り止めの効果でディスクの出し入れもしやすい

 内蔵型モデル(BDR-S13J-X)から受け継いだノイズ対策の数々も注目に値する。さきほど紹介したトレイの静音塗装、内部も含むあらゆる箇所を黒で仕上げた「オールブラック筐体ドライブ」はその代表的な例で、後者はレーザー光の乱反射を抑える効果も発揮するという。


ドライブのオールブラック筐体塗装は、外側のみならず内部にまで施され、振動の低減、放熱性の向上、レーザー乱反射の抑制といった効果をさらに高めている

© PHILE WEB


さらに低ノイズ電解コンデンサー、低抵抗フラットケーブル、同メッキネジなど、低ノイズのパーツ類を厳選して採用している点も見逃せない。また、USB-SATA変換を行う回路の基板上に構成した電源回路には新たにノイズフィルターを追加し、電源ノイズを3割ほど減らすことに成功したという。


試聴レビュー:従来機「BDR X13J S」と聴き比べ。「音質は明らかに改善している」

 ここまで紹介してきたさまざまな振動対策や音質改善策の効果を検証するために、BDR-X13J-Xで音楽CDを再生し、パソコンに接続したUSB-DACを介して再生音を従来機と聴き比べてみよう。



従来機「BDR X13J S」(写真左)と比較試聴を実施


 ドライブとパソコンの接続に使う専用ケーブルはUSB-Aタイプなので、付属のUSB Type-C変換アダプターを用いてMacBook Proに接続した。



USB Type-Cへの変換アダプターが付属する


 結論から言うと、音質は明らかに向上している。一番わかりやすいのは静寂の底の深さと、静かななかから立ち上がる声や旋律楽器の立ち上がりが明瞭かつ素直になっていることで、その結果として弱音からフォルティッシモに至るダイナミックレンジが広がったように感じる。


強弱だけでなく静と動の対比も従来機に比べてはっきりと向上しているので、各楽器の動きが活性化して演奏のテンポ感や勢いなど、アクティブな面がより伝わりやすくなった。


オーケストラや近代のピアノ作品を聴くと、骨格が堅固に安定し、空間の広がりや低音の重心の低さなど、スケールの大きな描写を引き出していることに気付く。Hi-FiオーディオのCDプレーヤー専用機ではなく、PC用の光ドライブで再生していることを忘れさせるような腰の座ったサウンドで、オーケストラの全奏で繰り出す瞬発力と空気の動きなど、大いに感心させられた。


ヴォーカルは音色をきめ細かく鳴らし分け、表情の変化をていねいに引き出していることがわかる。伴奏のギターやピアノも強弱のグラデーションがなめらかで、声にかぶらないセパレーションの高さもしっかりとキープ。ベースがふくらまず一音一音が引き締まり、リズムの動きがもたつかない点にも好感を持った。


背面端子部。PC接続用のUSB端子はType-Bで、Type-B to AのUSBケーブルおよび前述のType-C変換アダプターが付属する

 Windowsマシンとの接続時は、内蔵モデルで以前から対応していた「オーディオCD再生品質チェック機能」が、外付けモデルである本機でも利用できるようになった。エラー補間の発生頻度などを元にディスクの状態を判断し、分析した結果を4段階(A〜D)で表示する機能で、再生品質に問題があると判断された場合は、ドライブの設定変更などを促してくれる。


Dと判断されるケースは限られると思うが、Cの状態でも正確な読み取りが難しい場合があるので、そのときはユーティリティソフトで「パーフェクトモード」から「マスターモード」に切り替えるなどの対策をとることになる。


「光ドライブはできるだけ良質な製品を選んでおくべき」

さらに、こちらもWindowsマシンだけの機能として「音楽CDいたわりモード」を本機に導入した点も見逃せない。微小なひびなど、劣化が生じているディスクは高速回転で大きな負荷がかかると劣化が進むおそれがあるため、このモードを選ぶことで回転数を下げて遠心力を低下させ、ディスクへの負担を減らすという仕組みだ。

音楽CDいたわりモードではCDにかかる負荷を最大70%以上低減


CDは登場から40年を経ているので、実際にさまざまな劣化が報告されており、筆者の手元にも読み取りができなくなったディスクが複数存在する。そうなる前に大切なCDを守るという視点には重要な意味があると思う。


通常モードでは最大48倍速でCDを再生するが、同モードをオンにすると最大速度を半分の24倍速に抑えるという。24倍速に下げるだけで負荷の低減は約7割に及ぶというから、大切なディスクを再生するときはぜひオンにしておくことをお薦めする。


パイオニアのBDドライブでおなじみの読み取り精度を高める機能「PureRead」はもちろん本機でも利用できる。最新世代のPureRead 4+と、リアルタイム再生時に活用できるRealTime PureReadをともにサポートしている。

より正確なリッピングを行うための独自機能「PureRead 4+」を搭載

© PHILE WEB


複数のアルゴリズムを適切に切り替えながらリトライを試みることで読み取りエラーを抑え、データ補間の頻度を最小に抑える効果を発揮するので、積極的に活用することをお薦めする。


前述のパーフェクトモードはエラー補間が避けられない場合にはリッピングを停止するもので、同モードで読み取りができた場合は、ビットパーフェクトなリッピングが実現できたことを意味し、大きな安心感につながる。


音源データの確保を優先し、エラー補正が発生する可能性があってもあえて読み取りを行うマスターモードも選ぶことができるし、PureReadの機能そのものをオフにすることも可能だ。


ちなみにPureReadがどのモードに設定されているのかはユーティリティソフトで確認できるが、本体のイジェクトボタンを2秒以上長押ししたときの青いLEDの点滅回数でも確認できる。パーフェクトモードは3回、マスターモードは2回と憶えておけばよい。


機体前面のLEDライトで各種状態を確認可能

時代の潮流はストリーミングの普及に向かって動いているが、手持ちのCDライブラリの価値が下がることはないし、いまだ配信で入手できない音源が少なくないことを考えると、むしろディスクの存在価値は以前よりも高まっているとも言える。大切なCDの価値を末永く確保するためにも光ドライブはできるだけ良質な製品を選んでおくべきだと思う。


(提供:パイオニア株式会社)


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