「あらゆる場所が発電する都市に」 次世代太陽電池:ペロブスカイト太陽電池、都庁で検証、パネルの寿命は約30年ほどしかなく、全国各地にある太陽光パネル80万トンが寿命へ。廃棄パネルはどうする? 2023年10月28日

 





「あらゆる場所が発電する都市に」 次世代太陽電池:ペロブスカイト太陽電池、都庁で検証

2024年3月20日





軽量で生産コストが安い次世代の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の検証が東京都庁で始まった。早期実用化を目指す都が複数の開発企業と検証を続けている。国内発で世界的にも注目度の高い新技術を発信しようと、都は検証の様子を20日から一般公開する。


都庁展望室に設置されたペロブスカイト太陽電池搭載の環境センサー(上)。測定された温度や湿度は下の画面に表示される=2024年3月19日午前10時45分、東京都庁、太田原奈都乃撮影

2024年3月20日

 ペロブスカイト太陽電池は、主流のシリコン型太陽電池と比べて重量が10分の1ほどで、薄くて曲げられる。壁面などにも設置できるほか、弱い光でも発電でき、消費電力が大きい機器にも活用できる。都は昨年、下水処理施設で国内最大規模の実験も始めた。

 今回はリコーなどとの共同実施。都庁第一本庁舎45階の南展望室で来年4月まで、同社製の電池を用いたCO2濃度などの測定機器を稼働させ、発電性能や耐久性、通信状況などを調べる。都住宅供給公社が提供する板橋区内の高齢者向け住宅でも同様の検証を予定している。


 19日の開始式で、小池百合子知事は「日本が誇る技術をスピード感を持って実装し、あらゆる場所が発電する未来都市を作りたい」と話した。脱炭素社会の実現に向けて国も開発を後押ししている。(太田原奈都乃)
















太陽光パネル80万トンが寿命へ。廃棄パネルはどうする?

2023年10月28日




地球温暖化の解決策として太陽光発電の導入が進む中、その裏でさまざまな問題が発生している。

例えば、壊れた太陽光パネルがそのまま放置されている場所が全国各地にある。


パネルの寿命は約30年ほどしかなく、その後は捨てられるしかないため、2040年ごろから大量の廃棄物が発生すると予想されている。


太陽光発電はクリーンなエネルギーを生み出しつつも、将来世代にゴミを押し付けてしまっている側面があるのだ。


今回は、そんな太陽光パネルの廃棄問題の解決策になるかもしれない新技術を紹介する。

廃棄パネルから新しいパネルを作る技術

2023年9月に、太陽光発電の事業者や施工会社、産業廃棄物の処理業者などで作る一般財団法人「PVリボーン協会」が、「新見ソーラーカンパニー」と一緒に、パネル再生の一番のネックであった太陽電池セルの封止剤を電気で熱した高温の水蒸気で気化させる方法を開発した。

この技術が開発されたことにより、廃棄された太陽光パネルから新たな太陽光パネルを作り出せるようになった。


現段階では再生した太陽光パネルの発電能力が新品の50%にとどまっているため、引き続き発電能力の向上に取り組むそうだ。


太陽光パネルの廃棄量が増加

環境省によると、2030年代以降には最大で年間80万トンの太陽光パネルが寿命を迎えると推計されている。


現在は、寿命を迎えたパネルを破砕して再利用しているが、太陽光電池内に水分を入れないようにする部材の除去が難しく、道路の路盤材など発電とは別の用途で使われることが多いようだ。


今回紹介した廃棄パネルから新たなパネルを作り出す技術が発展し、発電能力を最大限に高められれば、太陽光発電の最大の問題であるパネルの大量廃棄が解決するかもしれない。


大量廃棄以外の問題も...

太陽光パネルは、パネルの廃棄問題以外にさまざまな問題を抱えている。

栃木県足利市の住宅街では、木を伐採して大規模なソーラーパネルを設置する工事が進められたことで地盤が緩み、一部の家で裏の斜面から土砂が流れ込む被害があった。


また、大規模な木の伐採をするため、森に棲んでいた生き物たちが暮らせなくなり、豊かな自然や生物多様性が失われてしまう危険がある。


東京で太陽光パネル設置が義務化

そんな問題を抱えている中、2025年4月から東京都では太陽光パネルの設置が義務化される。


対象は大手住宅メーカーとなっており、床面積や設置できる家の数などの条件に応じた発電量の目安が定められ、達成状況を毎年、都に報告しなければならない。


目安を達成できなくても罰則は定められていないようだが、達成への取り組みが不十分だと判断された場合は都から助言や指導が行われる。


助言や指導を行ったうえで改善されない場合は、事業者名の公表を検討するようだ。


太陽光パネル設置義務化で懸念されること

東京都の太陽光パネル義務化に関して、キヤノングローバル戦略研究所の杉山氏は、パネルを設置できる住民は電気の売買収入で潤うが、電力を買う側の人は負担が重くなり、格差が拡大するとの懸念を示している。

また、パネルの義務化によって、新疆ウイグル自治区での強制労働による製造が疑われる中国製パネルの輸入増加も想定され、ウイグル人の人権侵害などにつながるとの指摘もしている。


今後の太陽光発電

太陽光パネルの魅力は、発電時に二酸化炭素を排出しないことだ。しかし、現時点では多くの問題を抱えている。

太陽光発電のデメリットをできる限り少なくする方法を考え、活用していくことが大切である。


うわべだけのサステナブルに惑わされず、本質的な取り組みを進めていかなければならない。


【参照】


・NHK

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20230915/4020017970.html

https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20221216a.html